日本でも翻訳版が出版されて人気のある『あやうく一生懸命生きるところだった』の韓国語オリジナル版。人は各々の人生スケジュールとスピードがあると言うが、年齢にふさわしい人生マニュアルというのが決まったようでもある。マニュアルから脱すれば間髪入れず質問の洗礼が降り注ぎ、独身主義者である著者はこのような質問洗礼のターゲットになった。皆が彼に人生マニュアルに従わない説得力ある返答を要求した。実は著者は人生マニュアルに疑問と反抗を抱いて暮して来たがそれでも完全に自由でもなかった。常に他人の視線が気になり、その通りに当り障りのない人生を送ろう努めた。浪人4年と3年間の得度の時間、会社員とイラストレーターの掛け持ち生活まで、その間の人生大部分は人生マニュアルの機嫌を伺って生きてきた。しかし数多い人生マニュアルの入り口で向い合ったことは年齢にふさわしいものを取り揃えようと努める間自分だけの価値や方向を持つことができなかったという事実だった。どのみち人生マニュアルから遠ざかったので自分だけの道を探すことにして、劇薬処方で会社を辞めた。『あやゆく熱心に生きるとこだった』で自分の人生を生きるためにこれ以上熱心に生きないことに決めた著者の実験に対する実直で真摯な悩みはより良く生きるための処方箋になるかもしれない。
続きを読む "あやうく一生懸命生きるところだった 3,300円" »